看護師履歴書の志望動機|子育てしながら働くために
子育て中の看護師が直面する課題
子育てと仕事を両立させるためには、さまざまな課題があります。
- 時短勤務や日勤のみの求人が限られている
- 子どもの急な体調不良に対応できる環境が必要
- ブランクがある場合、スキルに不安がある
このような状況でも、志望動機を工夫すれば、採用担当者に好印象を与えることが可能です。
採用担当者が知りたいこととは?
採用担当者は以下のポイントを重視しています。
- 仕事と家庭のバランスをどのように考えているか
- 継続的に働ける意欲があるか
- 看護師としての強みや経験が活かせるか
これらを志望動機に盛り込むことで、より魅力的な履歴書になります。
看護師履歴書の志望動機|7パターン別の例文まとめ
子育てと両立しながら看護師として働く際、履歴書の志望動機に悩むことが多いですよね。どのように書けば、採用担当者に好印象を与えられるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、子育て中の看護師が転職や復職を目指す際の志望動機の例文を7つのパターンに分けて紹介します。それぞれの状況に合った書き方のコツも解説するので、ぜひ参考にしてください。

時短勤務を希望する場合
例文
「現在、子育てをしながら仕事と両立できる環境を希望しております。限られた時間の中でも効率的に業務を遂行し、患者様に寄り添った看護を提供できるよう努めてまいります。」
「子育てをしながらも、看護師としての経験を活かしたいと考えています。前職では〇〇科で〇年間勤務し、患者様のケアに尽力しました。貴院では時短勤務制度が整っており、家庭と仕事の両立が可能であると感じ志望いたしました。これまでの経験を活かし、短い時間でも最大限貢献したいと考えています。」
ポイント
- 時短勤務を希望する理由を明確にする。
- 過去の経験やスキルを活かせることを伝える。
- 限られた時間でも貢献できる姿勢をアピール。
ブランクがあるが復帰を目指す場合
例文
「貴院では復職支援制度が充実しており、ブランクがある私でも安心して業務に取り組めると感じ、志望いたしました。前職の〇〇科での経験を活かしつつ、新たな知識や技術を習得しながら、貢献できるよう努めます。」
「出産・育児のため〇年間のブランクがありますが、看護技術の勉強を続けてまいりました。特に〇〇の分野に興味があり、貴院の〇〇に魅力を感じています。ブランクを埋める努力をしながら、職場に貢献したいと考えております。」
ポイント
- ブランクがある理由を簡潔に説明。
- 復帰に向けた意欲を示す。
- 過去の経験やスキルを強調。
子育てと両立しながらキャリアアップを目指す場合
例文
「現在、子育てをしながらも、看護師としてのスキルアップを目指したいと考えております。貴院では研修制度や資格取得支援が充実しており、成長できる環境が整っていると感じ、志望いたしました。今後は〇〇の資格取得を目指し、より専門性の高い看護を提供できるよう努めます。」
「看護師としてのスキルを磨きながら、子育てとの両立を図りたいと考えております。貴院では〇〇の研修制度が充実しており、今後の成長に大きく寄与すると感じています。これまでの経験を活かしつつ、さらなるスキル向上を目指していきたいです。」
ポイント
- 子育てとキャリアアップの両立を希望する理由を明確に。
- どのようにスキルアップしたいかを具体的に記載。
- 目指す方向性を伝える。
パート勤務で柔軟な働き方をしたい場合
例文
「現在、家庭とのバランスを考えながら柔軟に働ける環境を探しており、貴院のパート勤務制度に魅力を感じ志望いたしました。前職では〇〇科で〇年間勤務し、〇〇の経験を積んでまいりました。限られた時間の中でも、持ち前の〇〇力を活かし、患者様に寄り添った看護を提供できるよう努めてまいります。」
「家庭と仕事のバランスを大切にしながら、患者様に寄り添う看護を続けたいと考えております。〇〇の経験を活かし、短時間でも効率的に貢献できるよう努めます。」
ポイント
- 柔軟な働き方を希望する理由を明確に。
- 過去の経験を活かせることを伝える。
- 限られた時間でも貢献できる姿勢をアピール。
夜勤なしを希望する場合
例文
「現在、子育て中であるため、夜勤なしの勤務を希望しております。貴院では日勤のみの勤務が可能であり、これまでの経験を活かしながら働けると感じ、志望いたしました。限られた時間の中でも、チームの一員として貢献できるよう努めます。」
「これまでの〇〇科での経験を活かしつつ、家庭との両立を考え、日勤のみの勤務を希望しております。貴院の〇〇な環境に魅力を感じ、患者様に寄り添う看護を提供したいと考えています。」
ポイント
- 夜勤なしを希望する理由を簡潔に記載。
- 経験を活かしながら働けることをアピール。
- 貢献意欲を伝える。
未経験の診療科へ挑戦する場合
例文
「これまで〇〇科で〇年間勤務しておりましたが、新たに〇〇科での経験を積み、看護師としての幅を広げたいと考え、志望いたしました。これまで培った〇〇のスキルを活かしつつ、新たな環境でも積極的に学び、患者様に寄り添った看護を提供できるよう努めます。」
「これまで〇〇科での経験がありますが、新たに〇〇科での経験を積みたいと考えております。子育てをしながらも学び続け、患者様により良いケアを提供できるよう努めます。」
ポイント
- なぜ未経験の診療科へ挑戦したいのかを明確に。
- 過去の経験とどのように活かせるかを記載。
- 学ぶ意欲を伝える。
扶養内で働きたい場合
例文
「現在、家庭とのバランスを考え、扶養内での勤務を希望しております。貴院では〇〇の勤務形態が可能であり、これまでの経験を活かしながら働けると感じ、志望いたしました。限られた時間の中でも、できる限り貢献できるよう努めてまいります。」
「家庭の事情により扶養内での勤務を希望しております。限られた時間の中でも、これまでの経験を活かし、患者様に貢献できるよう努めます。」
ポイント
- 扶養内で働きたい理由を明確に。
- 過去の経験をアピール。
- 短時間でも貢献できる意欲を示す。
看護師履歴書の志望動機|子育て中でも採用されるコツ
子育て中の看護師が転職を考える際、履歴書の志望動機にどのように書けば採用につながるのか悩む方も多いでしょう。家庭と仕事のバランスを取りながら働けることをアピールしつつ、採用担当者の目に留まる志望動機を書くことが重要です。
ここでは、採用されやすい志望動機のポイントや例文を紹介します。

家庭と仕事のバランスをアピールする
子育て中の看護師が転職を成功させるためには、家庭と仕事を両立できる意欲や工夫を伝えることが大切です。以下のポイントを押さえて記載しましょう。
1. 仕事への意欲を伝える
- 子育てが落ち着いたため、再び看護師として貢献したい
- 限られた時間の中でも責任を持って業務を遂行する意欲がある
2. 両立のための工夫を示す
- 家族と協力し、急なシフト変更にも柔軟に対応できる環境を整えている
- 時短勤務や日勤帯であれば、安定して勤務できる体制を整えている
3. 具体的なエピソードを入れる
エピソード例:
「以前の職場では、短時間勤務ながらも効率よく業務をこなし、チームの一員として貢献していました。」
具体的な働き方を明記する
採用担当者が最も気にする点の一つは「どのように働けるのか」です。希望する働き方を明確に記載し、採用側に安心感を与えましょう。
1. 勤務時間やシフトの希望を明確にする
- 日勤のみの勤務を希望
- 夜勤は難しいが、早番・遅番は対応可能
- 土日祝の出勤も可能(ただし回数は応相談)
2. 急な休みに対する対応を示す
- 万が一の急な発熱等にも対応できるよう、家族と連携を取っている
- シフト調整の相談が可能な体制を整えている
具体的な事例集
例文
「出産・育児により一度現場を離れておりましたが、子どもが保育園に通い始めたことで、看護師として再び働きたいと考えるようになりました。家庭との両立ができるように、家族と協力しながら安定した勤務が可能な環境を整えております。」
「現在、2人の子どもを育てながら仕事復帰を希望しております。以前の職場では、時短勤務ながらもチームワークを大切にし、効率よく業務に取り組んでおりました。貴院では○○(病院の理念や特徴)に共感し、看護師として貢献したいと考えています。子育てと両立しながらも、周囲と協力し、長く働ける環境を作っていきたいと考えております。」
「現在、子育てをしながら仕事復帰を考えており、日勤帯での勤務を希望しております。家族と協力しながら、安定して勤務できるよう準備を進めております。これまでの経験を活かし、貴院のチームの一員として貢献したいと考えています。」
「時短勤務での勤務を希望しておりますが、曜日や時間帯については柔軟に対応できます。また、シフトの急な変更にも家族と相談しながら可能な範囲で対応したいと考えています。」
看護師履歴書の志望動機|育児に関するNG文例
不適切な表現や避けるべきフレーズを使うと、採用担当者に悪い印象を与えてしまう可能性があります。次に、伝わりにくい表現や避けたほうがよいフレーズを解説し、具体的なNG例も紹介します。
採用担当者に伝わりにくい表現とは?
1. 抽象的すぎる理由
「子育てと仕事の両立ができる環境で働きたい」「家庭と両立できる職場を探している」といった理由だけでは、具体的に何を求めているのかが伝わりません。
採用担当者は「この人が本当にこの職場で活躍できるのか?」を見極めたいと考えています。志望動機には、自分の経験やスキルがどのように活かせるのかを具体的に書きましょう。
NG例
「仕事と家庭を両立したいので応募しました。」
「子育てしながら働ける環境が良いと思ったからです。」
OK例
「貴院はワークライフバランスを重視されており、子育て支援制度が整っていることに魅力を感じました。これまでの○○科での○年間の経験を活かし、患者様に寄り添った看護を提供したいと考えています。」
2. ネガティブな理由
前職の不満や現状の悩みを前面に出すと、採用担当者に「この人はまた不満があれば辞めてしまうのでは?」と思われる可能性があります。
NG例
「前職は残業が多く、子育てと両立できなかったため応募しました。」
「今の職場では育児との両立が難しく、もっと働きやすい環境を探しています。」
OK例
「患者様とじっくり向き合える環境で働きたいと考え、ワークライフバランスの整った貴院に魅力を感じました。これまでの経験を活かしながら、より質の高い看護を提供したいと思い応募しました。」
避けたほうがよいフレーズ
1. 「子どもがいるので配慮してください」
子育て中であることは伝えても問題ありませんが、配慮を求めるだけの表現は避けましょう。採用担当者には「業務に支障が出るのでは?」と思われる可能性があります。
NG例
「子どもが小さいので、残業がない職場を希望します。」
「保育園の送迎があるため、勤務時間を考慮していただきたいです。」
OK例
「子育てをしながらも柔軟に働ける環境を探しており、貴院の○○制度に魅力を感じました。これまでの○○の経験を活かし、チームの一員として貢献していきたいと考えています。」
2. 「ブランクがありますが大丈夫でしょうか?」
ブランクがあることを理由に弱気な表現をすると、採用担当者に自信がない印象を与えてしまいます。
NG例
「育児のためにブランクがありますが、大丈夫でしょうか?」
「ブランクがあるので、できる仕事が限られます」
「しばらく現場を離れていましたが、頑張ります。」
OK例
「○○の分野で○年間の経験があり、ブランク中も最新の医療知識を学ぶために勉強を続けてきました。これまでの経験を活かし、患者様に貢献できるよう努めます。」
3. 「自宅から近いので応募しました」
勤務地の利便性だけを強調すると、「志望度が低い」と思われてしまいます。
NG例
「家から近く、通いやすいため応募しました。」
OK例
「地域医療に貢献したいと考えており、自宅から近い貴院で働くことで、患者様との関係をより深められると感じています。○○の経験を活かし、地域に根ざした看護を提供したいと思っています。」
NG例のフレーズは、消極的な印象を与えてしまうため、前向きな表現に言い換えることが重要です。
まとめ
子育て中の看護師が転職を成功させるためには、家庭と仕事の両立が可能であることをしっかり伝えることが重要です。
志望動機を考えるときのポイント
- 仕事への意欲を伝える
- 家庭との両立ができる工夫を示す
- 希望する働き方を明確にする
- シフトや急な変更にも対応できる工夫を伝える
採用担当者に響く伝え方のコツ
- 具体的な数値やエピソードを交える
- 志望動機に「共感」や「貢献」の姿勢を示すシンプルかつ分かりやすく伝える
これらのポイントを意識することで、子育て中でも自分に合った職場を見つけやすくなります。履歴書の志望動機を工夫し、希望する職場での勤務を実現しましょう!
この記事を参考に、自分に合った志望動機を作成し、納得のいく転職ができることを願っています。