看護師として転職を考えるとき、履歴書の志望動機に悩む方は多いのではないでしょうか。
特に急性期病院への転職では、求められるスキルや適性をしっかり伝えることが大切です。この記事では、急性期病院に応募するときの志望動機の書き方について、具体例を交えて解説します。
急性期病院とは？看護師に求められる役割
急性期病院は、病気やけがの治療をすぐに始める必要がある患者さんを受け入れる病院です。救急搬送された患者さんや、手術が必要な患者さんが多く、治療のスピードが求められます。
急性期病院での看護師の特徴
- 患者さんの状態が短期間で大きく変化する
- 医師や他の医療スタッフと密に連携する
- 緊急対応が必要な場面が多い
- 多くの医療機器を使用する機会がある
急性期病院の看護師は、短時間で適切な判断をする力が求められます。経験を積むことで、観察力や判断力が磨かれるため、やりがいを感じる場面も多いです。
急性期病院で働く看護師の役割
急性期病院の看護師には、以下のような重要な役割があります。
1. 患者さんの状態観察と判断
急性期病院では、患者さんの状態が短時間で大きく変わることがよくあります。そのため、看護師は常に観察を続け、変化を見逃さないようにしなければなりません。
- 呼吸や脈拍の変化を確認する
- 顔色や意識の変化を見逃さない
- 体温や血圧などの数値を定期的に測定する
- 異変があればすぐに医師に報告する
このように、患者さんの命を守るために迅速な対応が必要です。
2. 医療チームとの連携
急性期病院では、看護師だけでなく、医師や薬剤師、リハビリスタッフなど多くの職種の人と協力しながら仕事をします。
- 医師の指示を正しく理解し、適切にケアを行う
- 他のスタッフと情報を共有し、チーム医療を円滑に進める
- 患者さんやご家族に治療方針を分かりやすく伝える
連携がうまくいくことで、より良い医療を提供できます。
3. 患者さんや家族へのサポート
急性期病院には、突然の病気やけがで不安を抱えている患者さんや家族が多くいます。そのため、看護師は心のケアも大切にしなければなりません。
- 患者さんの気持ちに寄り添い、安心できるよう声をかける
- 家族に病状や治療の進み具合を説明し、不安を軽減する
- 退院後の生活についてアドバイスをする
看護師が患者さんや家族の支えとなることで、治療への前向きな気持ちを持ってもらうことができます。
急性期病院で働く看護師のやりがいと大変さ
急性期病院の看護師は、大変なことも多いですが、その分やりがいもあります。
やりがい
- 患者さんの命を守る重要な仕事ができる
- 医療技術を高める機会が多い
- チーム医療の中で多職種と協力できる
- 患者さんが回復していく姿を見られる
特に、重症だった患者さんが回復して退院する姿を見ると、大きな達成感を感じます。
大変なこと
- 夜勤や長時間勤務が多く、体力的に厳しい
- 患者さんの急変にすぐ対応しなければならない
- 精神的なプレッシャーが大きい
- 家庭との両立が難しいこともある
子どもを育てながら急性期病院で働いていると、家庭とのバランスを取るのが大変だと感じることがあるかもしれません。しかし、職場の理解や家族の協力があれば、続けていくことは十分に可能です。
急性期病院で働くのに向いている看護師とは
急性期病院の看護師に求められるスキル
- 判断力：患者さんの変化を見逃さず、迅速に対応できる力
- コミュニケーション力：医師や他の医療スタッフ、患者さんと円滑にやり取りする力
- 体力と精神力：急な対応が必要になるため、心身の強さが求められる
- 学び続ける姿勢：医療技術の進歩に対応するために、継続的に学ぶ意欲
急性期病院に向いている看護師の特徴
スピード感をもって行動できる
急性期病院では、緊急の対応が必要な場面が多くあります。
そのため、
- 判断が早く、迷わず行動できる
- 複数の業務を同時にこなすことができる
といったスキルが求められます。
チームワークを大切にできる
急性期病院では、医師や他のスタッフと協力して働く場面が多いです。
円滑な連携を取るために、
- 報告・連絡・相談をしっかり行う
- 相手の意見を尊重し、柔軟に対応する
といった姿勢が重要になります。
精神的なタフさがある
急性期病院では、患者さんの容体が急変することも少なくありません。
そのため、
- 冷静に状況を判断し、落ち着いて対応する
- 辛い場面でも前向きに仕事に取り組める
ことが大切です。
看護師が急性期病院に応募するときの志望動機例
急性期病院への転職を考えるとき、「志望動機をどう書けばいいの？」と悩む方は多いのではないでしょうか。ここでは、看護師が急性期病院への応募時に使える志望動機の例を紹介します。
急性期病院への転職理由
療養型病院への転職を考える理由はさまざまですが、代表的なものを紹介します。
看護師としてスキルを高めたい
急性期病院では、重症患者の対応や救急対応など、幅広い知識と技術が求められます。自分のキャリアアップを目指す看護師にとって、急性期病院はとても魅力的な環境です。
子育てと仕事の両立を考えた
子育て中のママ看護師にとって、働く環境はとても重要です。急性期病院は忙しいイメージがありますが、病院によっては「子育て支援制度」や「夜勤免除制度」が整っているところもあります。
例えば、
- 院内保育所が完備されている
- 産休・育休取得後の復職支援が充実している
- 短時間勤務制度がある
このようなサポートがあれば、子育てと仕事を両立しながら働くことが可能です。
急性期病院の理念に共感した
病院ごとに掲げている理念や看護方針は異なります。自分が目指す看護と病院の方針が一致していると、志望動機も説得力のあるものになります。
志望動機のポイント
急性期病院への志望動機を考える際には、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
- なぜ急性期病院を選んだのか（キャリアアップ、やりがい）
- なぜこの病院を選んだのか（理念や制度）
- 自分がどう貢献できるのか（今までの経験をどう活かせるか）
志望動機の具体例
病院へ転職する際の志望動機の例を紹介します。
急性期医療の現場でスキルを活かしたい場合
「私はこれまで総合病院の内科病棟で5年間勤務し、急性期から慢性期まで幅広い患者さんの看護に携わってきました。その中で、特に急性期の対応にやりがいを感じ、より専門的なスキルを高めたいと考えるようになりました。貴院は救急搬送の受け入れ数が多く、急性期医療の充実した環境が整っているため、私の経験を活かしながらさらに成長できると考え、志望いたしました。」
子育てと両立しながら成長したい場合
「私は現在、1児の母として育児と仕事を両立しながら働いております。育児を通じて、限られた時間の中で的確な判断をする力がつきました。この経験を活かし、急性期病院でスピーディーな判断が求められる現場で働きたいと考えております。貴院は子育て支援制度も整っており、長く働ける環境であると感じました。多くの患者さんの回復を支えられるよう、努力していきたいです。」
専門的なスキルアップをしたい場合
「私はこれまで回復期病棟で働き、多くの患者さんのリハビリを支えてきました。しかし、急性期の現場でもっと多くの専門的な知識と技術を身につけたいと考え、貴院を志望いたしました。貴院は、チーム医療を重視し、患者さん一人ひとりに寄り添った看護を提供している点に魅力を感じています。これまでの経験を活かしながら、急性期医療の現場で患者さんに寄り添った看護を提供できるよう努力してまいります。」
まとめ
急性期病院の看護師は、患者さんの命を守るために大切な役割を担っています。
転職を考える際は、志望動機の中で、なぜ急性期病院を選んだのか、これまでの経験をどのように活かせるのか、今後どのように成長したいのかを明確にすることで、説得力のある履歴書が作成できます。
急性期病院での経験は、看護師としてのスキルアップにつながるだけでなく、大きなやりがいを感じられる仕事です。同じ看護師として働くママにとって、少しでも参考になれば幸いです。
